SDS電気泳動

1.SDS電気泳動用ゲルの作成(7.5%T, 3%C, トリス/トリシンバッファー系用)
(ゲルの作成は電点電気泳動を開始した日に行なっておく)
Anatech社製のゲル作成容器を用いて4枚のゲルを同時に作成する場合、 下記のモノマー液を調製し、専用の重合用容器にセットしたガラス板の間に注ぎ込んでゲルを重合させる。
モノマー液の調製:
35 % acrylamide   57 ml
2 % BIS-acrylamide 32 ml
1.5 M Tris-HCl, pH 8.8 67 ml
60% glycerol    35 ml
Milli-Q 水を加えて全量を 270 ml とし、10分間程度アスピレーターなどで減圧脱気した後に、さらに以下の試薬を混合する。
10 % SDS      2.5 ml
10 % mmonium persulfate 0.5 ml
TEMED       0.15 ml

2. 直ちにガラス板の間に注ぎ込み、その上に専用のプラスチック板差し込んで、一晩ゲルを重合させる。(プラスチック板の下に泡が入らないように注意する)
冬場などに室温が低くてゲルが固まりにくい時は、適宜、重合剤(10 %(w/v) ammonium persulfateおよびTEMEDの量を増やして下さい。

3. 翌日、重合したゲルを作成容器から取り出し、ガラス版に挟まれた状態で1枚ずつ SDS電気泳動装置にセットする。(装置には予め下記の陽極液を入れておき、ゲル版の下端に泡が残らないように注意する)

4. SDS電気泳動用ゲルの上に下記の陰極液を注ぎ、前述の「SDS処理と還元アルキル化」が終わった直後のストリップゲルをその中に置いて、専用のシャーク コームでストリップゲルとSDS電気泳動用ゲルを密着させる(間に泡が入らないよう注意する)。
5. 装置に十分な量の陽極液と陰極液を満たし、ゲル版1枚あたり30〜40 mA の定電流で泳動を行なう。
(BPBの青いバンドがゲルの下端近くまできたら、通電を終了する)

 10倍濃度の陽極液の調製:
  Tris 242.2 g を約 700 ml の純水に溶かし、6規定塩酸で pH 8.8 に合わせ、全量を 1,000 ml にする。(これを Milli-Q 水で10倍に希釈して使用する)

 10倍濃度のの陰極液の調製法
  Tris 60.5 g、Tricine 89.5 g、SDS 10 g を Milli-Q 水に溶かし、全量を 1,000 ml にする。(pH は合わせない)(これを Milli-Q 水で10倍に希釈して使用する)


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